(No.3553)トランプ流ゴルフビジネス

 トランプ・インターナショナル・ゴルフリンクス・スコットランドは、東海岸の大都市アバディーンの少し北の海岸沿いにある。全英オープン開催を目指し、トランプが作ったリンクスである。計画の初期段階から「環境保護」を巡り激しいやり取りが、トランプ側と州当局間であった。英国には、”Site of Special Scientific Interest(通常SSSIと呼ぶ環境保護地区)”という保護地域指定制度があり、界隈の砂丘は数千年の自然が守られた珍しい動植物の宝庫として、SSSIに指定されていた。
 国立公園内にゴルフコースを作るようなものだから、環境派と地区振興派に分かれて政治問題化した。地区環境保護局は、認可条件として厳しい保護策を要求するも、順守するには多大なコストが必要なだけにトランプ側は受け入れない。環境保護派と雇用促進派とが鎬を削り、トランプは雇用計画を約束し、スコットランド首相に手紙を送り、認可を迫った。環境保護当局は最後まで反対したが、スコットランド政府は雇用を優先した。
 しかし土地買収に際し、地主4家が売却に応じず、トランプは強制収用を政府に要請した。トランプはこの事実を否定したが、4家を支える反対運動は映画となり、政府、地区役所、トランプ関係者、地区有力者、環境保護団体、経済学者等々の動きをなまめかしく描いた。BBCはこのドキュメンタリーを放映しようとするが、トランプ側はありとあらゆる手段で阻止しようとしたこともあった。
 今般、スコットランド環境庁外郭団体であるScottish Natural Heritage(SSSIの監視団体)は、コースの環境状況を3か月間に渡り調査をし、「ゴルフコース建設に伴い破壊された砂丘では、1/3の貴種がダメージを受けており、最早SSSIに基ずく保護対象にはならない」と発表した。SSSIから指定を外された最初のケースである。コースが当初約束した環境保護策を実行していなかったことが証明され、コースの継続使用にも疑義が出る可能性がある。
 トランプ側は、政治的決定だ、と猛反発しているが、何時もの通り、概念的反発であり、事実関係には触れていない。

 「なにこれ珍百景」みたいな話。英国南西部コーンウォールの町Plymouthのガス管工事現場に、道路閉鎖に伴う迂回道路案内が立った。閉鎖されたのは”Foliot Road"から分岐する”Lark Hill Street”で、その入り口に、”Cockworthy Road ⇒”との看板が設置された。正しくは”Cookworthy Road”である。CockとCookではえらい違いだ。CockはスラングでDickと同義、Dick? これ以上は書けない。
 道路工事で粉塵が自宅に舞い込む被害に遭っていた住民は、これは意図的だ、と騒ぎ出した。工事会社は、”This mistake was not intentional and we’re very sorry for any offence caused.”と謝った。このフレーズは会社側が謝る時の常套句である。現役の方は覚えておいても無駄にはならないだろう。
 但し、トランプさんは斯くは言わない。看板をさっさと撤去し、無視するだろう。流石にFakeとは言えないから。安倍さんならどうするだろう。

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